対談
 第1部 顔の見える作り手たち(1)
 第2部 顔の見える作り手たち(2)
 第3部 輪島の作り手たち
 第4部 使い手たちからの素朴な質問
 第5部 私好み[高森寛子篇]
 第6部 私好み[小川マア篇]
 
写真
 Part 1 二人が考える普段使い
 Part 2 うるしの器・目のつけどころ
 Part 3 私好み[高森寛子]
 Part 4 私好み[小川マア]
 
漆の器の作り手紹介
 
著者プロフィール
 
インフォメーション
 発刊記念催事
 レクチャー
 
◎本の購入方法
赤木明登(あかぎあきと)
1962年、岡山県金光町生まれ。大学卒業後、婦人雑誌の編集者になるが、東日出夫・角偉三郎氏の漆の仕事に触れ、自らももの作りを目指す。88年、輪島に移住。翌年、下地職人・岡本進氏に弟子入り。94年、年季明け後に独立。手漉き和紙を使った独自の漆の器を作り始める。
http://www.nurimono.net

鵜島啓二(うしまけいじ)
1940年、和歌山県海南市生まれ。56年、山元精巧堂に弟子入り。その後、輪島塗の名工たちに塗りの指導を受ける。87年、伝統工芸士に認定される。94年、東京「ギンザコマツ」でグループ展。以後もグループ展等に参加する一方、後進の指導にあたる。2006年6月に他界。

奥田達朗(おくだたつろう)
1932年、石川県輪島生まれ。「モーツァルトの音楽のような器が作りたい」が口癖だったという人は、1979年5月に47歳の若さで逝った。しかし、その人となり、また彼が手がけた美しく丈夫な日常漆器は、同業の後輩や使い手たちの心に残り、今でも熱く語り継がれている。

小田原延子(おだわらのぶこ)
1966年、金沢美術工芸大学油絵科卒業。66年、蒔絵師・榎木盛氏に師事。70年、日展初入選。以後、日展作家として活躍。現在は普段の生活の場でも使える蒔絵の器も作る。

角偉三郎(かどいさぶろう)
1940年、石川県輪島生まれ。15歳で沈金師・橋本哲四郎氏に師事。62年から公募展での入選・入賞多数。83年、そのすべてから退き、輪島の職人衆との協働で作品を作る。2005年10月に他界。工房は長男・有伊さんに託された。

寒長茂(かんちょうしげる)
1958年、石川県輪島生まれ。80年、椀木地師である父・寒長茂夫氏に師事。89年頃より木目を活かした漆の器作りを始める。

桐本泰一(きりもとたいいち)
1962年、石川県輪島生まれ。87年、父が営む桐本木工所に入所し、朴木地職見習を経て、木地屋が想う漆のものの創作・提案を開始。現在もこれを継続中。2000年、木地業・塗師・蒔絵師の仲間と共に「ギャラリーわいち」をオープン。

佐竹康宏(さたけやすひろ)
1952年、石川県山中に生まれる。70年、木地師の父・佐竹常良氏に師事。94年、日本民芸館展入賞。以後、公募展の入賞・入選を重ねる。94年、赤坂・乾ギャラリーにて初個展。その後、美術画廊から生活工芸ギャラリーまで、数々の個展も精力的に行っている。
http://www.koubou-senju.com

須藤賢一(すどうけんいち)
1957年、青森県弘前生まれ。高校卒業後、津軽塗の名工・父八十八氏(故人)の下で津軽塗を学ぶ。石川県立輪島漆芸技術研修所で7年間学んだ後、弘前に戻って制作活動。2004年、テーブルウエア大賞の経済産業大臣賞受賞。その他、公募展での受賞も多い。

高田晴之(たかたはるゆき)
1968年、広島県生まれ。92年、武蔵野美術大学工芸デザイン科卒業後、石川県立輪島漆芸技術研修所で漆を学ぶ。95年、研修所卒業後、椀木地師に弟子入り。99年、独立。木地師として赤木明登・福田敏雄・山口浩美さんたちの木地を挽く。一方、自らの塗物も制作し個展で発表。

滝村弘美(たきむらひろみ)
1940年、岐阜県高山生まれ。15歳で谷一郎氏の弟子となり20代半ばで独立。68年頃、無油漆による独自の塗り・色を創り出し、生活道具作りに力を入れる。その後、国内で個展・グループ展多数。95年と96年、ドイツで個展・グループ展。97年、東京・ギャラリー新宿高野で初の父子展。現在は長男・紀貴さんと共に、瀧村漆工房ならではの柔らかい手触りの実用漆器作りを進めている。

中島和彦(なかしまかずひこ)
1962年、石川県輪島生まれ。81年、父・中島松朗氏に師事。85年、石川県立輪島漆芸技術研修所卒業。細密な蒔絵を得意とする。2007年、柳田村の古い合鹿椀の復元を試みる。

長井均(ながいひとし)
1957年、石川県輪島生まれ。72年、下地師に弟子入り。77年に独立。しばらく受け取り仕事につくが、90年から下地技法を活かした独自の塗りを始める。91年、輪島塗新作見本展で市長賞を受賞。その後、全国各地のギャラリーで個展・グループ展。

仁城義勝(にんじょうよしかつ)
1944年、韓国生まれ。富山で挽物を、秋田で漆塗を習う。80年、倉敷に木の器屋「工房 仁」を開設。84年、初の木の器自作展を開催。以後、日本各地やヨーロッパでも個展。88年、岡山県井原に工房を移転。現在は長男・逸景さんも、ここで木の器作りに励んでいる。

福田敏雄(ふくだとしお)
1954年、石川県輪島生まれ。高校卒業後に上京し、写真学校に通ったり、社会人生活を送ったりする。78年、輪島に戻り、下地職人の修行を開始。85年、独立。しばらく受け取り仕事をする。91年、自ら考える普段使いの器作りに専念。特に椀の種類が多い。

伏見眞樹(ふしみまき)
1957年、神奈川県横浜生まれ。鎌倉彫白日堂に彫師として入門、後に塗りへ転向。84年、長野県木曽平沢の漆工・佐藤阡朗氏に師事し、生活道具としての漆器作りを学ぶ。87年に独立し、埼玉県東松山に工房を設立。94年、神奈川県葉山に移転。以後、美しい塗り肌の実用漆器を作り続け、都会生活者たちの人気を得ている。

三谷龍二(みたにりゅうじ)
1952年、福井県福井生まれ。81年、松本市に工房を設立し、木工デザイナー兼制作者として主宰。83年、木の食器を作り始める。器は植物オイルや漆などで仕上げている。
http://www.mitaniryuji.com

山口浩美(やまぐちひろみ)
1990年、高崎芸術短期大学油絵科卒業後、石川県輪島で蒔絵を学ぶ。92年、日本新工芸展奨励賞受賞後、数々の賞を受ける。女性らしい蒔絵作品を作る人として評価が高まっている。器類の他、アクセサリーの制作も。

山本英明(やまもとひであき)
1940年、福井県鯖江生まれ。15歳で父の後を継ぎ、今日まで塗師屋として生活してきた。